まず材料と道具、万全に
本日から年末まで、毎週木曜日の日本経済新聞夕刊に、そば打ちのコラムを寄稿することになった。夕刊の紙幅の関係で伝えきれない内容を、本ブログでフォローしようという企画である。お楽しみいただければ幸いだ。
■道具は代用できるが、やはり専用のものが使いやすい
ただし、こね鉢を27cmのボウルで代用すると、一度に打てるのは粉量で300g(約3人前)まで。やはり、専門のこね鉢のほうが作業しやすい。
アマチュアながら長い趣味にしたいと考えているのであれば、こね鉢は56cm径(一尺八寸)のタイプがお薦めできる。これなら、500g〜1.5kg位まで水回しが可能だ。
用意する材料は、ソバ粉(せいろか並粉、
川越そばの会では、特上と呼んでいる)と割粉(中力か強力小麦粉)、ソバ専用の打ち粉、そして水。
記事でも触れたが、デジタル秤、水を量る容器を計三つ(小さなボウル一つと湯飲み二つなどで構わない)、タオル2枚くらい、粉をほぐすための粗いそば粉ぶるい(20メッシュ程度)、あとで打ち粉を回収するための細かい打ち粉ぶるい(60メッシュ程度)、そして打ち粉を回収するハケには、粉寄せ用の器がついていると便利。こね上げた玉を包んでおくための小さなポリ袋も用意しておくとよい。
打ち粉や打ち粉ぶるい、そしてハケは後半で使うものだが、最初にソバ粉を篩うときにソバ粉ブルイを用いる関係で、最初からワンセットで出しておく。
道具については、11/8ごろの記事で触れる予定だが、待ちきれない方は、
川越そばの会のサイトをどうぞ。上記の小物もすべて扱っています。
■そば打ちセット選びについて
インターネット通販では、格安のそば打ちセットがたくさん販売されています。購入の前に、セットされている鉢がどのような大きさか、麺棒の材質や長さ、ノシ板の大きさはどうか、よく確認してください。
5人前・500gのそばを快適に打つためには、48cmの鉢、75cmの麺棒が2本、600x800mm以上のノシ板が最低限必要です。
水回しをするためには、男性の両手を広げまま鉢の中に入らなければ作業できないわけですし、麺棒やノシ板があまりにも小さなものでは、そばを大きくのせないため、細い麺が作れなくなります。そば道具やそば打ちセットは、専門のサイトで購入するのが安心です。
本格的にはじめるなら、直径54cmのこね鉢がお薦め。
こちらで購入できます。
■今日からビギナー そば打ちの連動ブログバックナンバー
第1回 まず材料と道具、万全に
第2回 打ち始めの10秒が決め手
第3回 タンパク質の粘りを出す
第4回 体重のせ、じんわりこねる
第5回 のし均一に、厚さムラ防ぐ
第6回 道具をそろえる楽しみも
第7回 のしは体重かけ、攻める
第8回 生地、四角く平たくのす
第9回 生地を3回畳んで8層に
第10回 幅1.3mmで正確に切る
第11回 そばつゆは、旨味のかけ算
第12回 そば前(日本酒)と薬味を楽しむ
第13回 粋なそばの手繰り方
このシリーズは、毎週木曜日の日経夕刊に掲載される記事と連動してアップしていきます、お楽しみに